日本酒の7つの魅力!原料・種類・楽しみ方などをまとめてご紹介

日本酒には、他のお酒にはない独自の特徴がたくさんあります。それが日本人だけではなく、海外の方にも広く愛されている理由の一つです。

ですが、特徴と聞いても「原料」や「製法」などのイメージのみで、具体的にどのようなものなのかあまりピンと来ない方もいるのではないでしょうか。

今回の記事では、「日本酒の魅力7つ」をテーマに解説します。日本酒独特の原料や製法、バリエーションや料理との相性などについて紹介します。

ぜひ興味を惹かれる項目から好きにチェックしてみてくださいね。

目次

日本酒の特徴とは?7つの魅力について解説!

日本酒ならではの7つの魅力についてそれぞれ解説します。

(1)シンプルな原料

日本酒は、水とお米(酒造好適米)、そして麹を原料にして造られています。

吟醸酒や本醸造を造る場合には醸造アルコールも加えますが、添加量はお米の重量の10%以下と決められています。

原材料がとてもシンプルであるにもかかわらず、数え切れないほどの風味や香りがあることが日本酒の魅力の一つです。

(2)並行複発酵という技術

日本酒造りに欠かせないものの一つに、「並行複発酵(へいこうふくはっこう)」という発酵技術が挙げられます。

日本酒は、ワインやビールと同じ醸造酒の一つです。ですが、発酵方法が異なります。

ビールの場合は、デンプンを糖分に変える「糖化」と、糖分をアルコールに変える「発酵」をそれぞれ分けて行います。

このように糖化と発酵を2工程に分けて行うことを、「単行複発酵」と言います。

一方、日本酒の場合は、糖化と発酵を1つのタンクの中で同時に行います。これを並行複発酵と言います。

並行複発酵は糖化と発酵のバランスが取りやすいため、発酵が終わった時点のアルコール度数が約20度まで上がります。他の醸造酒に比べて、かなり高いことが特徴です。

日本酒独特のふくよかで深いコクも、この並行複発酵のおかげで生まれるのです。

様々なメリットのある並行複発酵ですが、成功させるためには非常に高度な発酵技術と厳重な管理が必要です。

(3)杜氏をはじめとする職人の存在

日本酒造りにはたくさんの職人が携わっています。最高責任者である杜氏(とうじ)だけではなく、その下に補佐役や各工程の責任者などがいます。

日本酒造りの主な職人は、下記の通りです。

・頭(かしら):杜氏の補佐役

・大師(だいし)/麹師(こうじし):麹造りの責任者

・酛廻し(もとまわし)・酛師(もとし):酒母造りの責任者

・釜屋(かまや):蒸米造りの責任者

・船頭(せんどう):醪を搾る工程の責任者

・道具廻し(どうぐまわし):酒造りに使用する道具の整備・管理人

・碓屋(うすや):精米作業の責任者

杜氏は、蔵元における日本酒造りの全行程を1人で監督します。

そのため、様々な工程を経験したうえで、リーダシップやコミュニケーション力などがある人が就くことが一般的です。

近年は、若手や女性、海外の方などによる杜氏もだんだんと増えてきています。

それによって、日本酒にこれまでにはなかった斬新なセンスや風味が加わり、新たな客層を獲得しています。

(4)地域によって風味の特徴が異なる

日本酒は、水・酒造好適米・麹というとてもシンプルな原料で造られています。そのため、良質な水と酒造好適米を使うことで風味が大きく異なります。

日本酒は、全体の約80%を水が占めています。水の美味しさがそのままお酒の美味しさにつながるため、昔から名水の地で造られてきました。

有名な酒どころである兵庫の灘や京都の伏見は、日本酒に適した名水の地としても有名です。

また、気候も風味に影響するため、北で造られる日本酒は淡麗辛口、南は比較的甘口になる傾向があります。

気候によって、使われる酒造好適米や麹などに違いが出るためです。

近年は名産品を加えた銘柄を造っている地域が増え、さらに日本酒のバリエーションが豊富になっています。

地域から日本酒を探してみる

(5)生酒から古酒まで揃う

通常の日本酒には、水のように透明なイメージがあります。

ですが、実はそれ以外にも、フレッシュな生酒から長年熟成させた古酒まで豊富な種類があるのです。

日本酒は一般的に、「火入れ」という加熱処理を2回行ってから出荷します。貯蔵前と出荷前に火入れすることで品質が安定し、雑菌の繁殖を防げるのです。

透明感のある日本酒は、主にこの処理を行っていることが一般的です。

日本酒の中には、この火入れを行わなくても味わえる種類もあります。それが「生酒」「生貯蔵酒」「生詰め酒」の3種類です。

・生酒:火入れを一度も行わずに出荷したお酒。

・生貯蔵酒:出荷直前に一度火入れしたお酒。

・生詰め酒:貯蔵前に一度火入れしたお酒。

いずれも火入れした日本酒にはない新鮮さを堪能できることがメリットですが、冷蔵庫での保存は必須です。

生酒の商品一覧はこちら

また、その逆に、日本酒にも長く熟成させた「古酒(長期熟成酒)」があります。約2年と短いものから、50年以上熟成させているものまでバリエーション豊かです。

通常の日本酒よりも濃厚でコク深い風味や香りが特徴です。

日本酒は、様々な方の好みに合わせられることも魅力の一つです。通常の日本酒ではもの足りないと感じる方は、ぜひ生酒や古酒を試してみてはいかがでしょうか。

(6)様々な料理と相性がよい

「日本酒には和食」という方は多いと思いますが、実はこってりした風味の料理とも相性抜群です。

洋風や中華料理などとも合うので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

【吟醸酒】吟醸酒には、素材を活かしたシンプルな味付けのメニューがおすすめです。

香りを楽しめる銘柄が多いので、天ぷらや酢の物、サラダやカルパッチョなどのようなさっぱりとした前菜と相性抜群です。

【純米酒】純米酒はお米の旨味を味わえるので、おかずも「ごはんがすすむもの」と相性ぴったりです。刺身全般、煮物、鍋物、オムレツなどもよいでしょう。

【本醸造酒】本醸造酒はこの中で最もクセがないため、様々な料理に合わせやすいお酒です。また、濃厚なメニューの口直しとしても人気があります。

それぞれのお酒に合わせたより詳しいメニュー紹介は、下記の記事で紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。

参考:日本酒と相性抜群の料理は?食事におすすめのお酒4タイプや料理の具体例を解説

(7)幅広い温度で楽しめる

日本酒は、5~55℃という幅広い温度で楽しめることも魅力です。1本の銘柄でとことん風味や香りを楽しみ尽くしたい方に、特におすすめです。

温度にはそれぞれ情緒的な名前があり、そこはかとなく雰囲気が伝わるのも日本ならではと言えるでしょう。

【温度別の呼び名】

雪冷え:5℃。キンキンに冷えた状態。

花冷え:10℃。冷蔵庫から取り出してすぐの状態。

涼冷え:15℃。冷蔵庫から取り出して、10分ほど置いた状態。

冷や:常温。

日向燗:30℃。温度を感じさせない状態。

人肌燗:35℃。柔らかな温かみがある状態。

ぬる燗:40℃。香りが立ちのぼるのを感じられる状態。

上燗:45℃。器から湯気が立ちのぼる状態。

熱燗:50℃。器を持つと、少し熱さを感じる状態。

飛びきり燗:55℃。器が熱くて持てないような状態。

日本酒の中には、冷やや熱燗との相性に合わせて造られた銘柄もあります。興味がある方はぜひ蔵元や日本酒専門店などで聞いてみてください。

まとめ:ぜひ興味を惹かれる特徴から日本酒を深掘りしよう

今回の記事では、よく知られている日本酒の特徴について紹介しました。ですが、これ以外にもまだまだ数え切れないほどの魅力があります。

そのため、日本酒初心者の方は、まず自分が興味を惹かれることからチェックしてみてはいかがでしょうか。

歴史好きの方や料理好きな方など、趣味に関係する内容から深掘りするのもおすすめです。

また、「直接見てみたい」派の方には酒蔵見学もおすすめです。実際に日本酒造りに携わる方々や建物などを見ることで、一気にファンになってしまうことも多くあります。

ぜひお近くの都道府県にある酒蔵に、気軽に出かけてみてくださいね。

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この記事を書いた人

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