自然派生産者の勃興、有機栽培、野生酵母発酵、酸化防止剤を少なく、昔の造りの戻しテロワールを反映したワインを醸す
昔の造りに戻す「マルセル・ラピエール」の登場
そこでマルセル・ラピエールさん、お父さんから受け継いだ畑の葡萄で学校で習った通りにワインを造ってみたが・・何故か美味しくない、除草剤・化学肥料・醸造の中では酵母も酸化防止剤も使った・・「昔の造りのがよいのではないか?」
と思い1978年くらいから有機栽培に代えて、野生酵母で酸化防止剤も使わない造りに挑戦し始めて失敗を繰り返して1983年くらいからやっと出来るように、今現在はラピエールを筆頭に50軒くらいが自然な造りに、でもまだまだ少数で多くのワイナリーが工業的な造りをしている。
微生物を残し野生酵母で発酵し、土地を表現
化学物質を使わない葡萄造り、有機栽培、畑に微生物がしっかりいるその中に野生酵母もある、それが葡萄に付着し発酵する、そしてその酵母が土地の味わい表現する、そんなワインは自然派で職人的な造りで、前述の工業的な造りとは完璧に別れています。
そこでボジョレー・ヌーボーですが、解禁日が指定されているからそこに着かないと意味がないけども、涼しい年、暑い年で収穫時期が全く違う、涼しい年は9月から始まってそこから1~2週間の収穫やって9末から醸造、11月第三木曜日に着かなきゃいけないので一ヵ月もない
10月25日くらい着くワインもある、それ自体もおかしい、普通に造ると一か月では終わらない、大手は収穫した買い葡萄(未熟なものも含まれる)大きなタンクに入れて一気に80度まで温度を上げる、全ての葡萄も持っているタンニンやポリフェノールを一気に抽出してそれからワイン造りを行う、普通はマセラシオンとか抽出に時間がかかるけど一瞬で終わる、プレスして人口培養酵母入れるとすぐにワインが出来上がる
工業的なワインは凄いテクニカルなものになっている。ワインの中に60種類の物質を入れていい、補酸もありますし、例えばトロミたらないとアラビア・ゴムを入れたりとか・・絶対失敗しない造りです。
自然派ヌーボーは葡萄のみ、酸化防止剤もゼロ
対して職人的な自然派ヌーボーが使うのは葡萄だけ、早飲みなので酸化防止剤を入れないゼロ、少しガス感を感じるのがその証拠、その葡萄栽培方法は”ゴブレ”という1本の木のように仕立て方法で、地面から生えていて機械化できない全部手摘みしないといけないものなのです。
コート・ド・ピュイ 頂上部の畑 火山岩由来の岩が沢山含まれる 多くの自然派生産者が採用のゴブレという仕立て方法、非常に低く、手摘みでしか収穫できません。また体力的にも過酷なものだそうです。
葡萄をまるごとタンクで、自然発酵の二酸化炭素で酸化を防止
製造は、セミ・マセライオンカルボニックで・・それは上が開いている解放槽のタンクに、収穫した葡萄をそのまま投げ込む。破砕しないので葡萄がつぶれてない、結果として皮の旨味が果肉に溶け込んでいく。
それでタンク内で自重で下が潰れて発酵で二酸化炭素発生、タンクにそれが充満して酸化防止剤はいらない、それだけだとシュースとの接触がないマセラシオンカルボニックになるのですが・・それをピジャージュ(足で踏む)、そうすると葡萄がどんどん潰れて赤いジュースがあがってきてシュースと葡萄が接触、そこに旨味が溶け込むこれがセミ・マセラシオンカルボニック
セミ・マセラシオン・カルボニック 葡萄の皮の野生酵母で発酵し、葡萄の旨味も取り出す
酸化防止剤なくても二酸化炭素がある、葡萄の皮からの野性酵母で発酵出来る、しかも葡萄の旨味を取り出せるというやり方がこれが自然派ヌーボーの作り方。
ラパリュの100年以上前のプレス機、葡萄を優しく搾り、極上のジュースが採れる レミ・ディフェイトルはコンクリートタンくで発酵、製造方法は木製タンクと同じ 大手生産者の製造方法、粒の葡萄と果汁がタンク内で分離する、旨味を取るために果汁を上にポンプで送るので酸化防止剤必須 開放タンクの上から葡萄を入れるマセラシオン・カルボニックの模式図、下が圧力で自然発酵し二酸化炭素が発生し葡萄を酸化から守る 上から踏み潰しピジャージュ、ジュースをタンク上まで浸して発酵を進める、セミ・マセラシオン・カルボニックとなる
また特徴として果実味が溢れるワインになる、これは南フランスの濃い葡萄が出来る場所でも、この造り方をすると果実味溢れるピュアなものが出来る
このように栽培を自然にやって野生酵母無添加で造らないと土地の味わいが出ない
マルセル・ラピエールはその製法を各地の生産者に伝え、自然派生産者の主流の製造方法に
マルセル・ラピエールは自身が始めたその醸造方法をローヌの『ジャン・フロンソワ・ニック』ルージョンの「フラール・ルージュ」ロワールの『 ティエリー・ピュズラ』各地の生産者にその方法を伝えた。
工業的な造り方は除梗して粒だけにする、破砕して茎もとる葡萄のジュースと葡萄が分離する、そのままだと皮の旨味が取り出せないので、下からジュースを出して上からかける『リモンタージュ』という手法を使う。そうすると皮の旨味を抽出できるが一回外に出すのでどうしても酸化防止剤をいれなければいけない
(ここで各生産者の様子を見ていきしょう(写真を見せながら)
レミ・ディファイトルは取り扱いやすくて温度差が出にくいコンクリートタンクを使う、ステンレスは電磁波が出て温度差が出るがこちらは均一した温度でワインが出来る
ラピエール やフリップパカレは全て大樽で
ラパリュ・ラピエール・パカレは完全に発酵の終わらない段階でプレス機にまるごと入れ100年前の垂直型のプレス機(シャンパーニュも使う)を使いダイレクトプレス。
シンプルな造りなので葡萄があまり動かない、種などの渋み苦みが出にくい旨味だけのピュアな果汁が絞れる、ヌーボーだけでなく全てのキュベに同じ手法を採用、手間はかかるけど味わいに反映され意味がある
その取り出されたジュースには糖分が残っている、まだ完全に発酵が終わっていない、そのジュースをまた大樽に入れて発酵を続ける
自然派ヌーヴォーは収穫は一番早いものを使うが・・作り方は全く普通のキュベと同じ区画と収穫のタイミングが違うだけで普通のキュベと遜色ない。そこに使われる葡萄ですが・・・南の方の収穫が早い肥沃な土壌のものが使われます。
さて各自然派ワイナリーの特徴ですが
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